「わが社の製品は,欧州の×××規格および北米の○○○規格の認定を受けております。」
と謳っておいて,それぞれの規格から逸脱した製品を出荷してしまったとします。
言い訳として,
「規格についての誤解がありましたが,品質や安全性には自信と自負を持っております。全く問題ありません。」
この聞き飽きたセリフは,虚偽広告の問題に通じるだけではないと思います。
要するに,マイ品質定義には自信があって,他人が決めた品質定義は尊重しない,という態度なのです。
しかしながら,最終的な品質を決める要因は作り手にありますが,どんな品質が求められるかは,受け手が決めることです。そのための品質のカタログが各種規格ではないのでしょうか。
本当に自分たちの製品の品質に自信があるのならば,他人が決めた規格に則っていることなど謳わずに堂々としておればよいのではありませんか?それでは輸出が認められない?では,関税をすり抜けるためにだけ,規格を満たしていることを謳っていて,規格が求めている品質については興味が無いということなんでしょうか。
もちろん,EUや北米は規格をブロック化経済実現のための道具として用いていることは理解しています。あからさまな関税障壁は明確な反動をくらうからです。
そんなこと関係ないですよ。ただ単なる自分の所の製品の品質に関する失敗ですから。