アタリが変わる

アウフトバハーンを走るように設計された自動車は、高速走行時にこそ安定する。誇らしげに語る欧州車オーナーの声を耳にしました。

なるほど確かにありえる話かもしれません。

一方こんな話があります。

普段街乗りしているニッサンマーチで高速に乗ると、すごく運転しづらい。特に加速が悪いのと、高速走行時の妙な振動が感じられるのです。

しかししょっちゅう遠乗りするようになると、気にならなくなります。実際加速性能とエンジンのノッキングは低減します。

細かく言えば、ベアリングからディファレンシャルギアに至るまで、するすると滑らかに回るようになるのです。

単なるシャフトと軸受け1式だけであっても、回転速度によって、アタリが異なります。潤滑油の回りも違います。もちろん設計目標はどんな回転数でも同じアタリ、回りであることです。

しかしゲンジツは違います。なので、普段アタラナイところがアタルと、最初は、滑らかに動力が伝達されません。しかししばらく継続してアタッテいると、"いい感じ"になってきます。

設計目標は平坦な性能と特性です。

欧州車は高速走行時に安定するというのは、高速走行時の性能が平坦になるように狙った設計ということです。

おそらく街乗りマーチの設計は、中~低速時の安定性を狙っているでしょう。

もし、欧州車も街乗りでスイスイ走るのであれば、それは優れた設計でしょう。そうでないなら、それは設計が"違う"のであって優劣ではないと思う。

などと知ったかぶりで書き連ねてみました。